【京都2009年6月】 夏の京都
6月末の京都。暑かったです。
関東でも暑くなってきていましたが、やっぱり夏の京都は暑いです。
さて、夏の京都といえば、鴨川の納涼床。
一度ここで食事をしてみたいと思っていますがいまだにかないません。
鴨川と並行して街中のほうを流れているのが高瀬川。
河原町近辺の繁華街にあって、一陣の涼風のごとく風情を感じさせます。
高瀬川といえば高瀬舟。
喫水の浅い舟で、人工的に造られた運河である高瀬川を航行できるようにつくられたものといいます。
中世から近世にかけて、多いときには百数十隻が高瀬川を行き交っていたといいます。
その高瀬舟を舞台にしたのが有名な、森鴎外の『高瀬舟』。
短編ですが、「安楽死」というたいへん重いテーマを扱った作品です。
先日、あらためて読んでみましたが、このテーマに、すでに明治時代の森鴎外が問題提起を投げかけていたことに感銘します。
今、臓器移植法改正案の審議が国会で行われるなかで、あらためて「人の死」が議論されています。
人の「死」について、鴎外から現在まで、日本人はいったいどのくらい議論してきたのだろう、そう思います。
月夜の高瀬川をゆっくりと進む小舟のうえで、同心の問いかけに静かに語る、喜助の独白のような語り口が思い起こされてきました。
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