ノマドの足跡

旅、酒、ニュース、仕事関連などなど。思いつくまま書いたものです。

【北海道2009】 釧路「鳥善」のザンギ

なぞる。
そんな気がします。
何度も書いているように、今回の旅はその大半が3年前の暮れに旅した行程と同じなのです。
立ち寄る店なんかも同じです。
先に進んでいない、そんな気もします。
でも、かつて知ったるところに3年ぶりに訪れて、なんだか懐かしい気もします。
ただそれを味わいたいだけ。それでいいような気もします。


3年前に訪れた店の中でも、強烈な印象を残しているのが、ここ釧路の「鳥善」。
釧路名物「ザンギ」といっても、最初は何のことかわからないのではないでしょうか。
私が初めてここを訪れたときも、もちろんそうでした。
「ザンギ」とは、鶏の唐揚げのことです。
ちなみに、「焼き鳥の町」ともいわれる、愛媛県今治では、同じく鶏の唐揚げのことを「センザンキ」といいます。
釧路の「ザンギ」と語源が一緒なのか?まったく関係がないのか?だったら偶然の一致なのか?
私はまだ、調べていません。
いわれよりもなによりも、美味しけりゃそれでいい。そうともいえるでしょう。



さて、この店が強烈な印象を残したのは、ほかならぬ、この店の店主です。
あえて、「おやじさん」と呼ばせていただきます。
まさにそんな雰囲気の店主で、客にこびることのないそれでいてフレンドリーな、裏表のなさそうなおやじさんです。
とても狭い店ですが、極寒と大雪のなか、お客さんが絶えません。
私たちは運良くすぐに入れましたが、それで満席になりました。
加えて、ひっきりなしにのれんをくぐってくるのが、「お持ち帰り」のお客さん。
中には何十年ぶりかにいらっしゃったというお客さんもいましたが、あたかも毎日来ているかのように、お持ち帰りのザンギを受け取って、帰って行きました。
こういった雰囲気は、ほかでもないこのおやじさんのキャラクターのなせるものなのでしょう。
そしてもちろん、名物ザンギのお味のほうも確かです。だから、お持ち帰りも多いのでしょう。
クリスマス前には、店を閉めてしまって、お持ち帰り用のザンギの準備に日がな一日没頭してくたくたになったとおやじさんはいっていました。
最初は、珍しいのもあって(実はそんなに珍しいわけではないのですが)、「ザンギ」を食べにやってきましたが、何しろよかったのはこの店の雰囲気でした。
あ、もちろん、「ザンギ」も美味しかったですよ。
なので、また釧路に来るときはぜひとも立ち寄りたい。そう思っていました。




そのほかにも釧路には、また来たときにはいってみたいという店があります。
こちらもこれまでに二度訪れている、炉端焼き発祥の店「炉ばた」です。
これまでもそうですが、ここはやはり、冬に限ります。




今回は、「かど屋」でツブ貝の「つぶ焼き」も食べました。この店は二回目です。
ツブ貝を載せる用の木板があって、そこに5個載ってきます。
まるで、フランスのエスカルゴのようです。
ダシがあふれています。
あふれたダシは、載せてある木板にくりかえしくりかえし、しみこんでいるようです。
この木板だけでもいいダシがでるのではないか、と思えるほどです。
ちなみにここには、「ツブ貝ラーメン」というものありますが、まだ食べたことはありません。
たいてい他の店でいろいろと食べてきてしまうからです。



いつかきた旅路をなぞる旅。
まあ、それもまたそれで、行くべきところがあれば、いいものです。




*参照
http://blogs.yahoo.co.jp/kanamaruyuji/43749280.html





*このシリーズは昨年の12月23日(水)から28日(月)にかけて北海道を旅した際の記録です。